Thursday, March 11, 2010

グランサコネ通信2010-11

ちょっと帰国していましたが、10日からふたたびジュネーヴです。東京かくなったりくなったりですがジュネーヴも10日少々寒かったです

がユーラシアの上空往復している、「RAWA連帯する会」仲間4人RAWA(アフガニスタン女性革命協会)との連帯のためにとりわけ3月8日国際女性デーのためにカブール訪問をしていますカブールへはドバイ経由です。以前はイスラマバードから国境えたり、飛行機でしたがいまはドバイ経由便利だそうです。成田からドバイそしてカブールと結構スムーズにいけるようですもっともアフガニスタンですからきるかかりませんので、心配。

岸博幸『ネット帝国主義日本敗北--搾取されるカネと文化』(幻冬舎新書、2010年)

--元経済産業省竹中平蔵大臣補佐官だったそうでかなり抵抗がありましたが(笑)、グーグルアマゾンなど米国ネット企業莫大利益一人勝ちしているうえオバマ政権のバックアップをえて帝国主義的拡大政策っているのにして、欧州では抵抗まっているのに、日本では間違った政策がとられているとのことで、読んでみるとなるほど。初歩的知識がないため、著者うことにごもっとも連続です。特ネット社会化進行によってジャーナリズムと文化(具体例としては音楽産業)衰退めていることが指摘されジャーナリズムや音楽文化発展「国益」であり、業界自身戦略必須であるとともに、政府政策重要であるというはとてもわかりやすいものでした

芹沢一也荻上チキ編『日本思想という病--なぜこのきづまるのか?』(光文社、2010年)

--5人「気鋭研究者たちがかすこの失敗」本質」という惹句。「保守右翼・ナショナリズム」「中今無責任」「文系知識人受難」「思想史からの昭和史」「ニッポンの意識」5本、興味深戦前期昭和思想史論です。--もっとも、読めてすぐにきましたはじめにと目次わって、本文19ページからまります。19ページでは「保守空洞化」られ、最近状況「保守本質理解しないまま、単なる「反左翼」というアンチの論理られているにぎないとしています。20ページ1行目にも「自称保守短絡的アンチ左翼」ばかりが拡大することになりますとあります。保守なるアンチであってはいけない。保守にはもっと保守なりの思想論理があるというわけです。賛成です。納得できますそれでは、保守とは。「体系立てて」見るとして、20ページ8行目のようにかれています。「まず、保守思想についてですが、保守一番基礎のところは、人間個人的理性によって理想社会がつくれるというする批判です」。いや~~~~眼が点になりました。「保守=アンチ理想社会」だというのです。7行前までは「アンチ」はダメと断言していたのに(!!!)。いやもしかすると読者けて、意外展開にもっていくのかもってめましたが、違いました。20ページ13行目にはこれが保守「一番核心部分ですとあります。保守「反左翼」「アンチ左翼」ではいけないもっと・・・、のはずが、「保守=アンチ理想社会」って、そりゃないよね。コメントのしようがありません。失格。ついでにれておくと、最後のほうには、石橋湛山「日本植民地放棄対外への政治軍事的進出批判していましたとあります(322ページ5~6行)。湛山植民地放棄批判? 校正ミスですね「なぜこの国は行きづまるのか?」を身をもって再演しようとする素晴らしすぎる行きづまり本は直ちにフランクフルト空港のゴミ箱に(笑)。

小林正啓『こんな日弁連がした?』(平凡社新書、2010年)

--法曹人口問題、法曹養成問題、法曹一元制、法科大学院創設といった司法改革問題、「日弁連はなぜ敗北したのか国家および司法における権力闘争という問題意識見直したです。著者大阪弁護士ですが、当時はまったく関心がなく、司法改革問題について発言していなかったそうです。事後的資料追跡して検証するみです。私90年代はずっと雑誌「法民主主義」「司法をめぐる」欄執筆担当していましたし、本書にはいが続々10数人登場するのでおもしろくみました。当時はこうだとっていたがなるほど事後的検証としてはこういう視点もあるのだ。主役はもちろん矢口洪一中坊公平。80年代から90年代にかけて、私、法曹養成法曹一元について、日弁連めとする弁護士批判的でした。弁護士後継者養成自分たちでうという観点完全欠落していたからです最高裁におまかせでした。今は法科大学院ということで大学におまかせです(その制度設計のミスで混乱が続いていることは周知のことです)。いろんな理屈をつけていましたが、実全部ウソで、後継者養成責任つという発想がゼロだったのですこれで法曹一元などできるはずがありません。案定、法曹一元というだけのエサにつられて、中坊日弁連転落するしかなかった。私はこうていました。著者観点からじていますがこのりでは共通します。一番おもしろかったのは、法科大学院制度導入先導をしてその実績最高裁判事になった宮川光治元弁護士する批判です。宮川弁護士については、本書112~116、148~149、221~222ページ。「最高裁判所判事になる以前問題としてその成果総括する責任があると」「これらを後輩法曹法科大学院生あるいは弁解しなければ、無責任のそしりをれないだろう指摘しています。上めたこういう批判にはえないでしょう。法科大学院制度設計ミスでいったどれだけの前途有為若者被害ったのか。権力者はそんなことにはおいなしですが、著者のようにきちんと指摘しておくことが重要です

このブログの活字みにくいとのご連絡がありました。原因、国連欧州本部ジュネーヴの図書館のコンピュータを使ってブログにアップしているためかといます。日本語不便ですもっとも、東京にいる前回までのえたので、日本語みやすくなっているはずです今回からしばらくは、読みにくくなっているかもしれません。