Friday, September 02, 2016

ヘイト・スピーチ研究文献(65)川崎ヘイトデモ接近禁止仮処分

三木恵美子「共に生きる――ヘイトデモ接近禁止仮処分」『青年法律家』546号(2016年)
丹野清人「川崎からヘイトスピーチ問題を考える」『社会民主』736号(2016年)
前者は、本年6月2日の横浜地裁川崎支部決定を勝ち取った弁護団の報告。「ヘイトスピーチを許さない」川崎市民ネットワークとともに歩んだ法律家の闘いの記録。後者は、国際労働力移動を研究する首都大学東京教授による「川崎モデル」の特殊性とその一般化の限界の検討。接近禁止仮処分決定の大きな意義(特に定住外国人の憲法に基づく人格権を認定した点)を認めつつ、決定文には限界があること、ヘイトスピーチ解消法にも限界があることを指摘。